木原音瀬『甘い生活』

新年初読みは木原本でした。
去年は桜木さんの「好きになってはいけません」だったみたい。
えーあれから１年たっているんだー！ほんと早いです。

「全然甘くない」ということで、絶版本でも有名なこの作品。
確かに甘くはないけど･･････。痛さとはまた別のような･･････？
感想書くのがまた難しい作品でした。

ある意味では･･････青春小説？

甘い生活 (アイスノベルズ) 木原 音瀬 オークラ出版 2001-12 by G-Tools ☆☆☆☆

自分がゲイであることの自覚はあるもののカミングアウトする勇気のない臆病で小心者な藤井清隆は、密かに思いを寄せる友人に頼まれて家庭教師のバイトをすることになった。しかし生徒は不登校の少年・三宮文和で、しかも本を読むこと以外に反応しない。ふとしたはずみで欲望に流され文和を無理矢理押し倒してしまう。体を繋ぐことに慣れても二人の関係は・・・・・

３部構成となっており
最初は、文和はなんと小学生！
んで･･･性的暴力的な要素があります。

次は、文和の中３時代で
これは青春小説っぽいです。少し痛いけど!!
部活のバスケット部が中心です。
清隆が薄い気がするのだけど･･････。

最後は文和が高校生で
ようやくまとまります。
清隆は多少痛い目に遭っていますが、まだ足りないなあ（笑


うーん･･･あらすじ以外に感想がない。
なんていうか･･･木原作品には色々な最低な男が出てきますが
今回の清隆の最低さはまた別でした。

なんとなく憎めない男なんですよね。
それはゲイの弱さだからなんでしょうか。
もちろんだからといって１０才児を襲っていいことにはなりませんが。
それよりも、文和の義母が最低でした。

なんというか
一部と、二部・三部でだいぶかけ離れているように思えます。
それは攻めと受けが逆転するからというだけではなく。

清隆をどうとるかで評価が変わりそうです。
自分はなんとなく肩入れしてしまいました。。
あーでも山仲との絡みをもっと見せてほしかったな。


あーあと最後のエピローグの２ページが素晴らしかった。
最後の最後でこれがくるから木原小説はすごいんだよなあ。


まったく参考にも何にもならない感想でした。
でも読んでいる最中の興奮はすごかった。
「ゲイの弱さ」と「変な少年」が楽しめる作品です。
アイスの中でもまたちょっと違った風味。