恋雪

やっと届きました。
昼寝明けで集中力も十分だったのでものすっごいペースで読めました。
次のページをめくるのが楽しみ･･･そんな感じがする久しぶりの作品でした。
中盤「このまま終わってしまうのか･･･？」とドキドキしたので（友達の強調も痛かった･･･
最後ハッピーエンドで本当に良かった！
ラストシーン･･･マジで涙が出てきた。そんなじんわりと切ない小説でした。

でも感想書く前に１つだけ･･･１つだけ言わせて･･･。道民として。
『しったけ』なんて言葉はきっとない!!発音しづらいし･･･。
恐らく『したっけ』と言いたかったのかな～？？なんて。

したっけなら自分も使うかも。単体ではあんまし使わないけど。
数年前とは逆のパターンの別れ･･･という重要なシーンだったので妙に気になってしまいました。

タイトルと出る季節合っていないことが唯一の不満･･･とか言っている人がいましたが
自分はここだけが不満でした･･･笑

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砂原さん本当に良いなあ･･･と更に実感した作品でした。
自分の中の砂原ランキングでも上位に入ります。

心に残る一文が多いんですよね。
小説を読んでいて大抵「これ良いなあ」って思う文が少ないのですが
今回は違ったなあ。中でも1番好きなのがこの辺かな。
失って初めて気付くっていう成明の心情にぐっときたり。

どうして。
どうして、あのままでいられなかったのだろう。
多くを欲しがった。ただあのとき、今よりもっと幸せになりたいと自分は願ってしまった。
今が幸福であると気づけずに、ただ少しだけ、そう思ってしまったのだ。

信じていた。好きだった。
ただ１人の同級生で、親友で、恋した相手だった。
１人きりの相手だったのに。自分のすべてだったのに、幸せも、
幸せを奪い去ったのも、目の前の男だった。


自分･･･繰り返しに弱いのかな。
情景描写で言えば「匂い」が重要視されていますよね。
鉄の匂い･･･潮の匂い･･･雪の匂い･･･
スンスンという擬音がなんか素敵。

あと湊の涙には解毒作用が～の部分とかも好きです。


攻めの成明は嫌なやつとは感じなかったなあ。最初の方もね。
人間として真っ当というか。あらすじで言われているほど強引でもないというか･･･。
でもだんだんと変わっていく成明は見ててとても良かったです。
お兄ちゃんズも好きです･･･！追い出す描写･･･泣けてきました。

湊は居場所について最後まで悩んでいたのかなって。
最後の方で劇団をやっぱり入らないって言ったことがすごく残念でした。
でも成明と真の意味でつきあえて変わっていくのかな･･･？

あと２人の思春期時代の描写がすごく好きです。
島という閉鎖された空間だからか･･･。
合間を埋めるためのキスだとか。島ってちょっと良いなあ。

柏木さんには幸せになってほしい･･･
似ている２人ってのはちょっと読み取れませんでしたが
きっと良い過去を持っている･･･はず。
文中でちらっと出てきた山本君との続編希望･･･とか書いてみる。

すれ違いだとか切ないテーマをかかせたら砂原さんは天下一品だなあ･･･なんて。
あと交互に視点が変わっていく手法も好きです。（SD･･･）
いつの間に変わったの？という現象あまり起きなかったし。

というわけで満足のいく作品でした。